天体観測

   都道府県別データ一覧にあるすべての天体観測関連遺産

写真 名称 ふりがな 所在地 付帯情報 形式 諸元 建造年 文化財 出典 保存状態 価値判断に係る事項 保存
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価値
評価
写真 唐丹の星座石 とうに 岩手/釜石市 唐丹町本郷 石碑
(不整形の扁平石)
長径70㎝,短径44㎝,厚18㎝ 文化11(1814) 市史跡 WEB /WEB(日本測量史) 移設/景観を阻害する覆屋内/写真は文字が見やすいよう上下反転してある (中心の円内)「北極/出地三/拾九度/十弐分」(北緯39度12分)/円の周囲に、黄道十二宮(天蠍、人馬、魔羯、寶瓶、雙魚、白羊、金牛、陰陽、巨蟹、獅子、雙女、天秤、)と中国古来の十二次〔天球を天の赤道帯に沿って西から東に十二等分したもの〕(析木、星紀、玄枵、娵訾、降婁、大梁、實沈、鶉首、鶉火、鶉尾、壽星、大火)の文字列を半時計回り交互に配する→隣接する「測量の碑」の冒頭文が、「天蠍/陸奥州気仙郡唐丹村測量之碑記」で始まっているため、「天蠍(さそり座)」を最初に表示した/伊能忠敬が、享和元(1801)8月に唐丹村で測量した13年後に碑を建てたことを、「天蠍」と結びつけて意味付けようとする説もある 3
写真 日新館天文台・跡 にっしんかん 福島/会津若松市   石垣基壇 頂部9.95m四方,高6.36m 享和3(1803) 市史跡 WEB /WEB(日本測量史) 石垣しか残っていないが、石垣自体の保存状態は良好 会津藩では天文学が盛んで、藩校・日新館の授業の中に天文学があり、天文台が設けられていた(日新館の施設で唯一現存)/江戸時代の天文台は、貞享2(1685)に設置された江戸の司天台が嚆矢で、その後、浅草と九段の天文台に引き継がれる(浅草天文台は高9.3mの石垣上に設けられた)。都内のため、現在は解説板が1つ立っているだけである。 2
写真 刻限日影石 こくげん、
ひかげいし
三重/いなべ市 <大泉新田・笠田新田の分水点> 日時計、分水装置 石柱:高68㎝
(うち、台石8㎝),
幅38㎝,厚39㎝
請石:幅152㎝,
厚24.5㎝
弘化4(1847) 県有形民俗 伊藤通敏/WEB(ひどけい)/員弁町史 近接移設/塀で囲む 石柱:(正面)「刻限日影石」、(右面)「従日之出/七ツ半時迄/大泉新田」、(左面)「従七ツ半時/日之出迄/笠田新田」/請石:(正面)「七ツ半時/日影請石」/笠田大溜から引水する水田の増加により水争いが起こり、遂には死者が出る事態となったのを受け設置された/普通の分水が、取水量の直接的に管理(堰板や石を置いて分水量を固定)するのに対し、刻限日影石は間接的な管理(分水量を時間で制限制憲)を目指した特異な例大泉新田は日の出から7つ半時、笠田新田は7つ半時から日の出までの間取水できた/石柱請石がセットで機能する日時計式の分水装置/石柱の正面向かって右手前の隅角頂部を中心に半径187㎝の円弧が請石に刻まれている→隅角頂部が、円弧に達した時点を「七ツ半」とした(太田賢治説)/発案者は大泉新田庄屋・懸野松右衛門(発案に至る経緯不明) 2
写真 円光寺の渾天儀台石 えんこう、
こんてんぎ
京都/京都市(左京区) 円光寺・庭園 渾天儀の台石 一辺140㎝の正方形,厚15㎝ 宝暦5(1755)   WEB(日本測量史)/WEB   宝暦の改暦(和暦が実際の自然現象と合わなくなった際に行われた調整)にあたり、渋川春海(1639-1715)が設計・製作した渾天儀(天体の位置を観測する装置)を地面に固定するため置かれた台石/上面の対角状の2本の溝→設置時の一種の水準器(水を入れた)/対角線の端にある4個の穴→渾天儀の架台の固定用 2
写真 影台 にちえいだい 沖縄/那覇市 首里城 石の日時計   1739年(伝承)   現地解説板/WEB 沖縄戦で破壊、平成12に復元 十二支を刻んだ石の円盤に銅製の棒を立てたもの 2
写真 登野城の星見石 のとしろ・ほしみ 沖縄/
石垣市 (石垣島)
  天体観測石 高145㎝ 1670年頃   市教委/WEB 隣接地の道路沿いに移設/周辺が花壇化されている 宮良長重により設置/一定の距離をおいて人が座り、目、石、星とを結んで、農耕と関わる星座観測したと言われる 2
写真 新川の星見石 あらかわ・ほしみ 沖縄/
石垣市 (石垣島)
  天体観測石 高約1m 1670年代?   市教委/WEB ほぼ原位置/周辺は荒廃 宮良長重により設置?/WEBでは、登野城の星見石と間違えて紹介されていることが多い 3
写真 比屋定のウティダ石
(太陽石)
ひやじょう 沖縄/(島尻)久米島町
(久米島)
  太陽観測石
(輝石安山岩)
幅2.1m,高1.4m,
周囲長5.5m
16世紀初頭? 県史跡 久米島博物館 原位置 堂の比屋という人物が日の出を観測した石との伝承/石に寄りかかり島々の位置関係と日の出の位置から季節の推移を知り、播種・植付けの時期などを人々に教えたとされる 1
写真 節さだめ石 シチさだめいし 沖縄/(八重山)竹富町
(小浜島)
  天体観測石 高約55㎝,
幅約130㎝
1670年代以降の琉球王国時代 町史跡 WEB 道路の角に展示 石に掘られた穴(子、丑、寅…と方位を示す12個の小さな穴)に竿を立て、星の動きから農作業の時期を決めていたと言われる 2
写真 なごみの塔の星見石 ほしみ 沖縄/(八重山)竹富町
(竹富島)
赤山公園 天体観測石   不明   WEB 竹富島北部の與那国家の畑
→昭和28移設
農作業の時期を知るための星の観測に用いられていた石 2